eSIMとは？仕組みを直感で理解しよう！セルフレジ方式でIIJmioもすぐ開通

eSIMが気になっているけれど、「よくわからない」「設定が難しそう」と感じていませんか？
もしくは、いつもマニュアル通りにやっているだけだからeSIMって何しているかわからない、という方もいらっしゃるかもしれません。最近はどの通信会社もeSIMに対応し、IIJmioのように 申し込んだその場で開通できる サービスが増えています。

しかし、いざ調べてみると「アクティベーション」、「プロファイル」、「APN設定」といった聞き慣れない言葉が並び、それだけでハードルが高く感じてしまいます。

でも大丈夫です。

eSIMの仕組みは、実はとてもシンプルです。これまで使っていた物理SIMと役割はほとんど同じで、違うのは「情報を書き込む人」が通信会社から「自分」に変わっただけ。

この記事では、セルフレジに例えながら、eSIMを直感的に理解できるようにやさしく解説していきます。

eSIMを直感的に理解しよう：eSIMはセルフレジ

eSIMは、これまでのようにスマホに差し込むカード型のSIM（物理SIM）ではありません。スマホの中に最初から入っているタイプのSIM です。そして物理SIMとの一番大きな違いは、物理SIMはスマホから書き換えできないけれど、eSIMは自分で書き換えることができるという点です。

物理SIMは「完成品」が送られてきて、スマホに挿すだけで使えるようになる仕組みです。一方で eSIM は、
その中身を自分でスマホに書き込む必要があります。

つまり、物理SIMが「店員がレジを打ってくれる方式」だとしたら、eSIMは「自分でレジを打つセルフレジ方式」。これが、eSIMのいちばん重要なポイントです。

SIMは、スマホが通信回線に入るための「通行証」です。スマホは電源を入れれば勝手に通信できるわけではなく、
通信会社のネットワークに入るために「この回線を使っていい人ですか？」と必ず確認されます。そのときに使われるのが SIM です。

SIMには、「このスマホはこの回線を使っていいですよ」ということを示すための必要な情報が入っています。この情報があるから、スマホは通信会社のゲートを通り、電話やデータ通信ができるようになります。もしSIMがなければ、スマホは通信回線に入るための身分証を持っていないので、ネットワークは開いてくれません。

物理SIMとeSIMの違いは、「通行証の情報を書き込むのが誰か」という違い

物理SIMとeSIMは名前は似ていますが、いちばん大きな違いは 「通行証の情報をどこで書き込むか」 にあります。

物理SIMは「完成した通行証」が届く方式

物理SIMは、通信会社があらかじめ通信に必要な情報を書き込んだ状態の「完成品」です。ユーザーの作業は、スマホに挿すだけです。

eSIMは「通行証をスマホの中で自分で作る」方式

eSIMはカードが届かない代わりに、必要な情報を ユーザーが自分のスマホで書き込む方式 です。店員さんの代わりに、あなた自身が通行証の発行工程を操作する形です。

中身は同じで、違うのは「書き込み場所」だけ

ここまで説明するとややこしく聞こえるかもしれませんが、実は物理SIMとeSIMは 中身はほとんど同じ です。違うのはただひとつ。

それだけです。役割はどちらも「通行証」。ただ、発行場所と作業者が変わっただけなのです。

実際のeSIMはこんなもの（スマホ内部の実体）

eSIMは「見えないSIM」と思われがちですが、実際にはスマホの内部にある ごく小さなチップ に入っています。

iPhone 17 Proを例にすると、以下のような基板がiPhoneの中に入っています。オレンジ色の部分がeSIMの実体です。

要するに、物理SIMが「カードとして外にある」のに対して、eSIMは「中に組み込まれている」だけの違いです。画像のように抜き差しはできませんが、このチップの中身（通行証としての情報）は書き換えることができます。ここまでが、eSIMの実体としての正体です。

具体的に何をしているのか（アクティベーションとAPN設定）

では、eSIMの設定で実際に何が行われているのでしょうか。eSIMの設定で行っていることは、大きく分けて2つです。

アクティベーションは、eSIMへ通信に必要な情報を書き込む作業

eSIMの設定で行われている作業はとてもシンプルで、通信に必要な情報を、スマホ内部のeSIMチップに書き込む作業です。物理SIMならすでに入っていた情報を、eSIMでは自分のスマホの中に入れる、というだけの違いです。

QRコードを読み取ったり、開通ボタンを押すのがこの作業にあたります。これは物理SIMでは最初から入っていた「通行証の情報」を、eSIMで自分で入れているだけです。通信に必要な情報とは下記のような内容です。

APN設定は「どのゲートを通ってインターネットに出るか」を指定する作業

APNというのは、スマホがインターネットにつなぐときの「ゲート（ルート）」を指定する設定 です。

IIJmioのような格安SIM事業者( MVNO事業者) は docomo・au・softbank の回線（基地局）を借りて通信しますが、インターネットへ出るための 出口（ゲート）は自社のもの を使っています。

そのためスマホに「インターネットに出るときは、IIJmioのゲートを使ってください」という設定をしてあげる必要があります。これが APN設定 です。

一方で、docomo・au・softbank のような MNO（自前回線の事業者） には、最初から設定が入っているため、APN設定は不要です。

この2つが揃ってはじめて通信ができるようになる

この2つが揃うことで、はじめてスマホは通信会社のネットワークに入れるようになります。物理SIMではこの2つが最初から揃っているため、挿すだけでOK。eSIMではユーザー自身が書き込みを行う部分になっただけです。

eSIMはセルフレジ：速いけど、ユーザーの作業が増えます

ここまで見てきたとおり、eSIMは物理SIMと役割はまったく同じですが、「通行証の情報を書き込む作業」が自分の側に移動した という点が大きく違います。これは、物理SIMのように「完成したカードを挿すだけ」という仕組みから、自分でレジを打って会計する「セルフレジ方式」に変わったと捉えるとわかりやすいでしょう。

そしてもうひとつ重要なのは、SIMカードが届くのを待つ代わりに、自分で必要な情報を書き込むことができるという点です。

Q & A

eSIMって何か失敗しそうで不安です。大丈夫ですか？

大丈夫です。eSIMは単に「必要な情報を書き込む操作を自分で行うだけ」 の仕組みです。やっていることは物理SIMと同じで、作業の場所が通信会社 → 自分のスマホに移っただけです。失敗してもやり直しができます。

eSIMって1回入れたら変更できないの？

変更できます。eSIMは 消去→再書き込み が可能な仕組みで、通信会社の変更や機種変更にも対応しています。ただし、1台のスマホに複数のeSIMを入れられるかどうかは機種によって異なります。

IIJmioのeSIMはiPhoneで使えますか？

はい、使えます。iPhone XR以降のモデルであれば問題なく利用できます。とくに iPhone＋IIJmioのeSIM は相性がよく、即日開通のメリットが大きい組み合わせです。

スマホを壊したときはどうなるの？

スマホが壊れても、eSIMを再発行すれば使えます。物理SIMと同じように「SIM情報は通信会社側にある」ため、スマホが壊れても契約情報が消えることはありません。

SIMって何の略？

SIMは Subscriber Identity Module（サブスクライバー・アイデンティティ・モジュール）の略です。日本語にすると、「加入者識別モジュール」という意味になります。ちょっと難しいですが、加入者を識別するためのパーツなので通行証とか本人確認証のような意味ですね。

まとめ：eSIMは仕組みがわかれば、むしろ物理SIMよりずっと簡単

eSIMは、一見むずかしそうに思えるかもしれません。でも実際には、

という、とてもシンプルな仕組みです。

物理SIMでは通信会社がやっていた作業を、eSIMでは自分で行う。これは 「レジに並ぶか、セルフレジで会計するか」 の違いにすぎません。

むしろ、eSIMは

といった、大きなメリットがあります。

次に回線を見直すなら、IIJmioのeSIMは間違いなく有力な選択肢 です。IIJmioではeSIMですぐに切り替えたい人、iPhoneユーザー、月額を抑えたい人との相性が抜群です。